山中順子

やまなか じゅんこ

導かれている生命感をひとつひとつ紡ぎだし、「マブライ」を表現する

奄美での時間を重ねるうちに、徳之島で「マブライ」という不思議な響きのある言葉に出会う。マブライとは、自然の神々に守られ、祖先や親に導かれて、他者の方々の導きで幸や恵、生きる喜びをいただくという考え方。他者をはじめ、生命ある万物に感謝し生きる人はマブライムンと呼ばれる。

満月の立神

「心の根に響く言葉でした。その言葉が持つ意味の深さを知りたいと思うようになり、さらに奄美へ通い続けました。やがて、マブライの記憶の色は『青の刺繍』となって焼きつき、自然も人も全ては繋がっていることを、知識としてではなく身体の記憶として学びとることができました。奄美に触れた者の一人として、この世界観を私なりに確かに伝えたいと思いました。それが『永遠のマブライ展』です。 」


「奄美という多様で深い群島で私がいただいた、たくさんの導きや恵み、生命感を現代人の内面に添え、いつの時代にも色褪せない深い眼差しや身の置き方を感じていただきたい、皆さんに永遠のマブライがありますように、そう願って『青』の空間をつくりました。」

マブライ

写真、映像、音楽、語り、踊り。さまざま手法で空間を演出し、自身に寄り添った記憶の数々を表現した。当初5月3日~5日の予定だった「永遠のマブライ」展(@横浜ZAIM)は、大好評につき5月11日まで期間延長された。その集大成ともいえる五感立体アートミュージアム「生命(マブライ)」(@VOICE BOX)が、8月31日まで開催されている。

Joy of Life 生きていること、人生の喜び

「出会いの一瞬に感じたものは、時間に醸成された後に、やがて『ああ、そうだったのか』と私の内に入ってきます。『後繋がり』です。おそらく、この積み重ねが私の世界観となっていくのでしょう。私とは何か、どこへ行くのか、何のために存在しているのか、どこへ帰るのか。まだ掴めないでいます。これからも、マブライが秘めている世界観を追求し表現していきたいと、奄美に深く思いを寄せています。」

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